

ギャンブル依存症について知るべき7つの事
カジノで遊ぶにあたって、予算を決めて楽しみながらプレイすることは決して問題ではありません。しかし、娯楽としてのギャンブルと、強迫的になってしまったギャンブルの境界線は、人によっては分かりづらい場合はあります。今日は、あまり知られていないギャンブル依存症について、 ギャンブル依存症について知るべき7つの事 をご紹介しようと思います。
また、別記事にてギャンブル依存症になった場合の対象法についても紹介しているので、そちらも併せてご覧ください。
それでは、このトピックを掘り下げてみましょう。
気づくのが難しい
薬物やアルコールとは異なり、ギャンブル依存症は認識しにくいため、「隠れた依存症」と呼ばれています。しかし、依存者やその家族・友人にまで影響を及ぼしてしまうギャンブル依存症は、人生に大きく影響してくるため、気づきにくいながらも、その兆候を理解することが大切です。
この兆候を理解した上で、自分や周囲の人がギャンブル依存症になっていないかどうかを判断することが重要となります。
それでは、ギャンブル依存症に関連する最も一般的な行動をいくつか紹介します。
- 負けが続くことで、より大きな賭けをするようになる。
- ギャンブルのことばかり考えている。
- 現実の問題や感情から逃れるためにギャンブルをする。
- ギャンブルをしていることを隠している。
- 友人や家族よりもギャンブルを優先する。
- ギャンブルの後、罪悪感や羞恥心を持つ。
- ギャンブルをやめたり減らしたりすることに失敗する。
頻繁にカジノで遊んでいなくても依存する可能性がある
ギャンブル依存症は、毎日ギャンブルをするような頻繁なプレイヤーでなくてもなってしまう危険性があります。
強迫性ギャンブルは1日で終わるものではなく、その過程でさまざまな行動や症状を伴います。従って、「毎日ギャンブルをしているわけではないから問題ない」と油断してはいけません。
「負けたお金を取り戻すためにギャンブルをしたことがあるか」
「同じ興奮を味わうためにもっとギャンブルにお金を使いたい衝動に駆られるか」
毎日ギャンブルをしているわけではないプレイヤーも、こんなことを自問自答してみることが大切です。
ギャンブル依存は女性よりも男性が多い
ある調査によると、男性は女性よりもギャンブルをする確率が2倍も高いことが分かっています。それにより、男性のギャンブルの普及率が高いということは、男性がギャンブル依存症になってしまう確率が高いということにつながります。
ギャンブル依存症の性差を研究によると、一般に男性は女性よりもリスクを取りやすく、社会的不安を感じやすいからだと指摘しています。同時に、男性は衝動的な行動に対処する能力が低いとも言われています。
スリルを求めることとリスクをとることは、嗜癖行動の重要な予測因子であると研究者は指摘しています。スリルを求めることは、主に刺激のある新しい活動・行動と繋がりがありますが、ある研究では、特に若い男性においてギャンブルと関与することが多いと示されています。
一方、リスクをとることは、新しい活動や経験を伴う必要はなく、繰り返し行うことができますが、同じレベルの興奮や感動を得るためには、より高い賭け金を伴う必要があります。
多くのギャンブラーは他の依存症を抱えている
あまり知られていないギャンブル依存症の事実として、ギャンブルと薬物乱用の併発が多いということが挙げられます。ギャンブル依存症は、他の依存症と併発することが多いようです。
統計によると、薬物乱用の治療を受ける人の30%が、ギャンブル依存症においても一定の基準を満たしているとされています。この現象の背景には決定的な理由はありませんが、これら2つの依存症に共通する危険因子があるためと思われます。
強迫性ギャンブラーの脳は、薬物を使用したときに脳が反応するのと同じようにギャンブルに対して反応し、そのために高揚感を得ます。従って、ギャンブルによる高揚感は、ギャンブルへさらにハマっていく可能性を高くします。
同様に、薬物による心理的高揚感を強迫的に求める人は、ギャンブルなど、薬物以外の形で高揚感を求める可能性もあります。
ギャンブラーの3~5%が依存症になる
ギャンブル依存症に関する事実の1つとして、ギャンブル人口に占める依存症を抱えているギャンブラーの割合も注目する価値があります。
推定によると、全ギャンブラーの3-5%がギャンブル依存に悩まされているとされています。この数字はさほど高くないように思えますが、例えば、人口3億3千万人のアメリカで考えてみると、全人口の2.6%にあたる850万人以上がギャンブル依存を抱えているとされています。
日本をはじめ、なぜ一部の国ではギャンブルが違法なのか。それは、ギャンブル依存がもたらすコストが膨大であり、経済全体のコストはもちろん、国民の精神衛生にも深刻な打撃を与えるからです。例えば、アメリカでは、ギャンブル依存に関わる経済的コストは年間約60億ドルにものぼります。
若年層と中年層に多く見られる
強迫性ギャンブルは、若年層と中年層(25~45歳)に多いという研究結果が出ています。18~24歳の間にギャンブルをした人の多くが助けを求めず、その結果、後年になって強迫性ギャンブルに走るからだと思われます。
18~24歳の層がギャンブル依存症になるリスクが高い理由としては、この年代は脳が十分に発達していないため論理や感情が形成されておらず、特にギャンブルの被害を受けやすいということが挙げられます。
しかし、これらの年齢層だけが危険だということではありません。インターネット上で誰しもが遊べるオンラインカジノは、若年層や中年層だけではなく、それよりも年齢の高い層も簡単に利用することができます。
心が弱いとは限らない
最後に、ギャンブル依存症の事実の中で最も重要なことは、ギャンブルをやめたいと悩んでいても、決して自分が弱いと思ってはいけないということです。
ギャンブル依存は精神疾患と見なされるため、それを克服するには専門家の指導が必要です。援助なしでギャンブルを止めることに成功できる人は、ごくわずかしかいないでしょう。
ギャンブルは楽しいものであるべきですが、多面的であるため、すぐに問題視されることがあります。そのため、近年ギャンブル業界では、責任あるギャンブルへの意識を高めるための取り組みを強化し、プレイヤーがギャンブルを楽しく続けられるよう、さまざまな方法を提供しています。
ギャンブル依存症は、治療グループ、個人セッション、薬物療法など、さまざまな方法で治療することができます。どのような治療方針であっても、最も重要なことは、自分がギャンブル依存症の危険にさらされていると感じたり、何らかの症状を経験したりした場合には、助けを求めることです。